パンク侍、斬られて候/町田康
- 町田 康
- パンク侍、斬られて候
パンク侍って何よ?いや、よく分からん。
最後まで読んでみたけど、よく分からん。
一応ラストにそれっぽいこと書かれているけど、よく分からん。
でも、その分からなさ加減がある種パンクを表しているのかもしれない。
だってそーいうもんじゃない、パンクって?
なーんてもっともらしいこと書いたけど、やっぱよく分かんねえよ!
ってことで町田康「パンク侍、斬られて候」
町田康初の時代小説ってことでいいのかな、これ?
いや時代劇モンであるのは正しい。
だけど時代小説愛好家が読んだら、
「こんなのが小説!?けしからん!!」と言われること間違いなしの作品なんだ、これ。
そーいや最近出した「告白」も時代劇モンらしいけど、ありゃあどうなんだろ。
まあ、そんなことはさて置き、
時代小説なんだけど、相変わらずの町田節のため、
文章は滅茶苦茶、カタカナや英語も当たり前のように飛び交う始末。
人をおちょくってるとしか思えない文章、そしてストーリー。
「腹ふり党」何だよそれ?
これぞ町田康ならではの時代小説!
ってか町田康しか書かねーよ!こんなの!
ああ、何たるアホな小説なんだろ。
あ、ちなみに今までの全部ホメ言葉ね、ホメ言葉。
終盤の展開に関してはもはやカオス。
馬鹿と猿の戦い。んなアホな。
でも、よく考えたら町田康が「町田町蔵」として登場した80年代のパンクシーンはこのカオスっぷりと同じものがあった気がする。
ステージでは豚の生首や内臓、生理用ナプキンが飛び交い、全裸での演奏なんかもあった、
あのどこまでも過激だった頃のパンク!
そう、この小説は正にあの頃のパンクを象徴した作品なのだ!
ってテメー、その頃、まだ生まれて間もない頃じゃねーか!
なのにパンクを分かったふりすんじゃねーよ、ボケが!
えー、少々暴走しすぎたな。
これも町田康の影響だ、きっと。
書いてて悪ノリしすぎた。
ともかく、先ず一度読んでみりゃ、分かるはず。
いや、分かるかなあ?
まあ読んでみて。