パンク侍、斬られて候/町田康 | チャンネル83

パンク侍、斬られて候/町田康

町田 康
パンク侍、斬られて候

パンク侍って何よ?いや、よく分からん。

最後まで読んでみたけど、よく分からん。

一応ラストにそれっぽいこと書かれているけど、よく分からん。

でも、その分からなさ加減がある種パンクを表しているのかもしれない。

だってそーいうもんじゃない、パンクって?

なーんてもっともらしいこと書いたけど、やっぱよく分かんねえよ!

ってことで町田康「パンク侍、斬られて候」


町田康初の時代小説ってことでいいのかな、これ?

いや時代劇モンであるのは正しい。

だけど時代小説愛好家が読んだら、

「こんなのが小説!?けしからん!!」と言われること間違いなしの作品なんだ、これ。

そーいや最近出した「告白」も時代劇モンらしいけど、ありゃあどうなんだろ。

まあ、そんなことはさて置き、

時代小説なんだけど、相変わらずの町田節のため、

文章は滅茶苦茶、カタカナや英語も当たり前のように飛び交う始末。

人をおちょくってるとしか思えない文章、そしてストーリー。

「腹ふり党」何だよそれ?

これぞ町田康ならではの時代小説!

ってか町田康しか書かねーよ!こんなの!

ああ、何たるアホな小説なんだろ。

あ、ちなみに今までの全部ホメ言葉ね、ホメ言葉。


終盤の展開に関してはもはやカオス。

馬鹿と猿の戦い。んなアホな。

でも、よく考えたら町田康が「町田町蔵」として登場した80年代のパンクシーンはこのカオスっぷりと同じものがあった気がする。

ステージでは豚の生首や内臓、生理用ナプキンが飛び交い、全裸での演奏なんかもあった、

あのどこまでも過激だった頃のパンク!

そう、この小説は正にあの頃のパンクを象徴した作品なのだ!

ってテメー、その頃、まだ生まれて間もない頃じゃねーか!

なのにパンクを分かったふりすんじゃねーよ、ボケが!


えー、少々暴走しすぎたな。

これも町田康の影響だ、きっと。

書いてて悪ノリしすぎた。

ともかく、先ず一度読んでみりゃ、分かるはず。

いや、分かるかなあ?

まあ読んでみて。